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結婚式の祝日開催は、首都圏で6年前の5.6%から10.0%に増えた。土曜日は53%から46%に下がっている

結婚式は土日にやるもの。式場の予約表も、価格表も、その前提で作られていることが多いと思います。

ゼクシィ結婚トレンド調査2024の首都圏の数字を2018年から並べると、この前提が少しずつ動いていました。土曜日の挙式は53.3%から46.3%に下がり、土日を除く祝日の挙式は5.6%から10.0%に増えています。平日も11.3%から15.2%になりました。

今回は、この調査の挙式曜日、平日ウエディングの実施状況、六輝(大安・仏滅など)の重視度を読みます。数字の読み方に注意が要る点も、サンプルの大きさと一緒に書きます。最後に、曜日の構成が動いたとき、稼働と単価にどう効くかを、前提つきの計算で置きます。

読んだ資料と、先に断っておくこと

読んだのは、リクルートのブライダル総研が公表している「ゼクシィ結婚トレンド調査2024」の首都圏版の報告書(全国版の推計値も同じ表に載っています)です。

挙式を実施した人への調査で、首都圏の2024年調査は402人が答えています。2018年は763人、2023年は502人でした。つまり、年ごとの小さな差は誤差の範囲に入ります。

たとえば、2024年の平日(月〜金)の15.2%は、402人の割合として見ると、前後3.5ポイントほどの幅を持ちます。2023年の11.4%(502人)も前後2.8ポイントです。2023年から2024年の3.8ポイントの差だけを見て、平日が急に増えたと言い切ることはできません。

そのため、この記事では1年の増減ではなく、2018年から2024年への6年間の動きと、土曜日・祝日のように差が大きいところを中心に書きます。

もう1点。この数字はゼクシィ結婚トレンド調査1本です。ほかの調査会社が同じ形で曜日を聞いた数字は見つけられていません。ここに書く数字は、あくまでその調査の中での動きとして読んでください。

首都圏の挙式曜日は、6年でこう動いた

挙式の実施曜日(単一回答)を、首都圏の年別に並べます。祝日は土日を除く祝祭日です。

調査年 月〜木 金 土 日 祝日(土日除く)
2018年 6.6% 4.7% 53.3% 27.5% 5.6%
2019年 6.1% 5.0% 49.3% 32.0% 5.6%
2020年 6.0% 3.3% 52.2% 30.5% 5.5%
2021年 5.8% 3.8% 48.7% 33.9% 6.6%
2022年 5.8% 3.4% 48.1% 32.4% 7.8%
2023年 6.8% 4.6% 44.8% 33.5% 8.6%
2024年 8.5% 6.7% 46.3% 27.1% 10.0%

「覚えていない」「無回答」は表から省いています。

ここから読めることを、3つに分けます。

1つ目は、土曜日の下がり方です。2018年の53.3%から2024年の46.3%で、7.0ポイント下がりました。2018年から2024年の7回の調査のうち5回で、土曜日は50%を割っています。

2つ目は、祝日の増え方です。5.6%から10.0%へ、4.4ポイント増えました。1.8倍です。2021年から毎年上がっていて、2024年は初めて10%に届きました。平日(月〜金)の増え方、11.3%から15.2%の3.9ポイントと同じくらい大きな動きです。

3つ目は、日曜日が横ばいではないことです。2018年は27.5%で、2021年から2023年は32%から34%まで上がり、2024年に27.1%へ戻りました。日曜日が土曜日の受け皿になっていた時期があり、2024年は祝日と平日にその分が出たように見えます。ただ、これは数字の並びから僕が推測した読みで、調査が理由を聞いているわけではありません。

土日の合計にすると、2018年は80.8%、2024年は73.4%です。平日と祝日の合計は、16.9%から25.2%になりました。首都圏の挙式の4組に1組が、土日以外に動いたことになります。

全国と地域差で見ると、首都圏は特別

首都圏の動きが全国に共通するのかを、2024年の地域別で確かめます。

全国の推計値は、月〜木6.2%、金5.0%、土50.1%、日29.3%、祝日7.7%でした。平日(月〜金)は11.2%、土日の合計は79.4%です。首都圏の平日15.2%、祝日10.0%は、全国より明らかに高くなっています。

地域ごとに、土曜日と平日の割合を並べます。

地域 調査数 平日(月〜金) 土 日 祝日
首都圏 402 15.2% 46.3% 27.1% 10.0%
東海 289 11.4% 47.8% 34.3% 4.8%
関西 392 9.4% 51.5% 30.1% 7.1%
北海道 229 13.2% 53.7% 25.8% 5.2%
九州 275 4.4% 48.7% 38.2% 6.2%
静岡 147 4.8% 60.5% 28.6% 6.1%
新潟 181 7.2% 61.9% 21.5% 7.2%
青森・秋田・岩手 193 12.4% 62.2% 17.6% 6.2%

平日は、月〜木と金を足した値です。

地域で見ると、土曜日が6割を超えるところ(静岡、新潟、青森・秋田・岩手)と、5割を切るところ(首都圏、東海、九州)があります。九州は日曜日が38.2%と全国で一番高く、土曜日より日曜日を選ぶ傾向が残っているようです。平日も、九州の4.4%から首都圏の15.2%まで、3倍以上の開きがあります。

ここで大事なのは、全国の平均を自分の会場に当てはめない、ということです。首都圏の会場と九州の会場では、同じ「土日が埋まる」でも、空いている曜日の顔ぶれが違います。

平日ウエディングは「知られている」が、「やった」は1割前後

挙式の曜日とは別に、この調査は「平日ウエディング」の認知・検討・実施状況も聞いています。披露宴・ウエディングパーティーを実施した人への質問です。

認知は、首都圏で78.4%、全国の推計で77.0%でした。2021年から2024年の首都圏は、77.5%から80.5%の間で動いていて、ほぼ変わっていません。つまり、平日に結婚式ができるという知識は、もう十分に広まっています。

次に、平日ウエディングを知っていた人の検討・実施状況です。

区分 調査数 実際に実施した 具体的に検討したが実施せず 少しは検討したが実施せず 検討しなかった 検討者計
首都圏2024年 309 12.0% 1.9% 6.1% 78.6% 20.1%
首都圏2023年 395 7.6% 1.3% 7.8% 81.3% 16.7%
首都圏2022年 385 7.8% 0.3% 6.8% 84.9% 14.8%
首都圏2021年 449 8.0% 0.9% 7.3% 82.6% 16.3%
全国2024年(推計) - 8.9% 1.9% 7.1% 80.5% 17.9%

この表の「実際に実施した」は、知っていた人の中での割合です。披露宴を実施した人全体に直すと、数字は小さくなります。首都圏で、知っていた人が78.4%、そのうち実施が12.0%なので、掛け合わせると約9.4%です。全国は77.0%に8.9%を掛けて、約6.9%になります。この掛け算は僕が置いた換算で、調査がそのまま公表している値ではありません。

首都圏の約9.4%は、挙式の曜日で見た平日(月〜金)の15.2%より低い値です。聞き方が違うことが理由として考えられます。挙式の曜日の質問は挙式をした人全員に曜日を聞いていて、平日ウエディングの質問は披露宴・パーティーをした人に、平日ウエディングというスタイルで実施したかを聞いています。調査の中で平日ウエディングが何を指すのかは、今回読んだ範囲では確かめられませんでした。ゼクシィの別の記事(2020年4月時点の情報)では、挙式を平日に行った人は約1割、と書かれています。これはゼクシィ結婚トレンド調査2023を引いた数字で、2つの数字は同じ方向を向いていると僕は見ています。

もう1つ見ておきたいのは、検討したのにやらなかった人の少なさです。「具体的に検討したが実施しなかった」は1.9%、「少しは検討したが実施しなかった」を足しても8.0%で、「検討しなかった」が78.6%を占めます。平日開催は、検討の土俵に上がる前に外されることが多いスタイルです。検討に載った人のうち、実施した人は約6割(12.0を20.1で割ると59.7%)になります。載りさえすれば、選ばれやすいということです。

平日が選ばれるのは、人数が少ないときだった

首都圏の実施率を、招待客の人数別に見ます(平日ウエディングを知っていた人のうち)。

招待客数 調査数 実際に実施した 検討者計
30人未満(0を含む) 78 25.6% 38.5%
30〜60人未満 91 12.1% 22.0%
60〜90人未満 105 2.9% 8.6%
90人以上 26 7.7% 7.7%

30人未満では4人に1人が平日に実施していて、60〜90人未満では2.9%です。90人以上は26人しかいないので、7.7%という数字は読まないほうがよいと思います。

人数が少ないほど平日を選びやすい、というのは、感覚としても納得のいく結果です。ゲストの休みを合わせる負担は、人数に比例して重くなります。

もう1つ、妻の年齢別の数字も出ています。首都圏で、35歳以上は実施21.2%(33人)、25〜29歳は11.1%(180人)でした。35歳以上のほうが平日に実施する人は多いのですが、調査数が小さいので、傾向として心に留める程度にしておきます。

この表から、平日を埋める商品の設計が見えてきます。30人未満から60人未満の婚礼に、平日の価格と内容を合わせる。ここが、平日が選ばれている実際の場所です。大人数の婚礼に平日割引を出しても、数字の上では効きにくいと読めます。

六輝を重視する人は、半数のまま

曜日と並んで、日取りの選び方のもう1つの軸が六輝(大安・仏滅など)です。この調査は、暦の重視度も聞いています。

首都圏の年別です。

調査年 重視した やや重視した 重視した計 重視しなかった計
2018年 13.1% 38.0% 51.1% 38.5%
2020年 17.4% 35.1% 52.5% 39.4%
2022年 13.1% 35.6% 48.7% 41.2%
2023年 15.5% 35.7% 51.2% 40.8%
2024年 16.9% 32.1% 49.0% 44.8%

「重視した計」は、重視した、やや重視したの合計です。

重視した計は、2018年の51.1%から2024年の49.0%で、ほとんど動いていません。一方で、重視しなかった計は38.5%から44.8%に、6.3ポイント上がりました。重視する人が減ったというより、どちらでもよいと答える層が、重視する側から少し移ったように見えます。全国の推計値は、重視した計52.1%、重視しなかった計40.5%でした。

地域と会場の種類で、差が大きく出ています。

  • 重視した計が高い地域:福島62.8%、静岡61.9%、長野・山梨60.9%
  • 低い地域:新潟40.9%、埼玉県33.8%(首都圏の内訳)
  • 会場の種類(首都圏):ホテル61.1%、一般の結婚式場41.0%

ホテルで婚礼をした人は、暦を重視する割合が高く、一般の結婚式場で挙げた人は低くなっています。ただし、ホテルは108人、一般の結婚式場は188人、埼玉県は71人です。会場の種類や県ごとの差は、傾向として読む程度が安全です。

実務の目線では、日柄で値付けをしている会場は、自分の地域の重視度を知っておく必要があります。重視した計が6割を超える地域では、大安の土日はまず埋まります。逆に、4割台の地域は、仏滅の土日を割引で埋めるより、祝日や平日に別の価値を付けたほうが、動きやすいかもしれません。

曜日の構成が動くと、会場の売上はどう変わるか

ここからは、数字が動いたときの影響を、前提を置いて計算します。調査の数字ではなく、僕が置いた仮の数字です。

前提は3つです。

  • 年間に200組の婚礼を施行する会場を考える
  • 曜日の構成は、首都圏の2018年の数字(土日80.8%、平日と祝日16.9%)と、2024年の数字(土日73.4%、平日と祝日25.2%)を当てはめる
  • 平日と祝日の婚礼は、土日より1組あたり30万円安い(これは仮置きで、実際の会場の価格表の差に置き換えてください)

計算します。

構成 土日 平日・祝日 土日との単価差による減収(30万円×組数)
2018年の構成 161.6組 33.8組 約1,014万円
2024年の構成 146.8組 50.4組 約1,512万円

差は約498万円です。総組数は同じでも、平日・祝日が16.6組増えて、土日が14.8組減ると、単価差30万円なら年間で約500万円、売上が目減りする計算です。1組あたりの平均単価で言えば、約2.5万円(498万円を200組で割った値)下がります。

もちろん、これは土日の組が平日・祝日に移るだけで、件数が変わらないと置いた場合です。実際は、土日が空いた分を平日・祝日で埋められなければ、件数が減ります。逆に、土日が満席のままなら、構成の変化は起きません。

この計算から言えるのは、平日・祝日の価格差を縮められるかどうかで、曜日構成の変化が売上にどれだけ響くかが決まる、ということです。仮に平日・祝日の単価差を30万円から20万円に縮められれば、同じ構成でも減収は約1,008万円(50.4組×20万円)で、30万円の場合より約504万円少なくなります。

では、差を縮める手段は何か。この調査の数字から読み取れるのは、先に書いた通り、平日は人数の少ない婚礼で選ばれているということです。人数が少なければ、料理や会場費の売上が少なくなるので、割引の幅を下げるより、人数に合う商品の見せ方が先に来ます。

自分の会場で確かめる3つの作業

全国や首都圏の数字は、自分の会場の数字ではありません。最後に、会場ごとにできる確かめ方を置きます。

1つ目は、直近3年の婚礼を曜日別に数えることです。土曜、日曜、祝日、平日(月〜金)の4つに分けるだけで構いません。調査の首都圏の数字と並べて、土曜日が下がっているのか、祝日が増えているのかを見ます。

2つ目は、曜日別の平均単価を出すことです。ここが一番差の出やすいところです。土日と平日・祝日の単価差が、割引の幅だけでなく、人数の違いでも生まれているかどうかが分かります。同じ人数でも差があるなら割引の問題、人数が違うなら商品の問題です。

3つ目は、日取りで悩んだ組の理由を、契約時に1行ずつ残すことです。調査では、六輝を重視した人は約半数でした。自分の会場の契約者で、六輝を理由に日取りを動かした人が何割いるかは、会場ごとにしか分かりません。

どれも、新しい調査をしなくても、成約時の台帳があればできます。

まとめ

  • ゼクシィ結婚トレンド調査2024の首都圏では、挙式の土曜日が2018年の53.3%から46.3%に下がり、土日を除く祝日が5.6%から10.0%に増えた
  • 平日(月〜金)は11.3%から15.2%。ただし1年ごとの差は誤差の範囲に入るので、6年間の動きで読む
  • 全国推計は、土曜日50.1%、日曜日29.3%、平日11.2%、祝日7.7%。首都圏は全国より平日・祝日が多く、地域差が大きい
  • 平日ウエディングの認知は約78%。知っていた人の実施は首都圏12.0%、全国8.9%で、30人未満の婚礼では25.6%まで上がる
  • 六輝を重視した人は首都圏で51.1%から49.0%と横ばい。重視しなかった人は38.5%から44.8%に増えた
  • 仮の計算では、200組の会場で平日・祝日が16.6組増え、単価差が30万円なら、売上は年間約500万円目減りする。差を20万円に縮められれば、減収は約500万円少なくなる
  • 数字はゼクシィ結婚トレンド調査1本。自分の会場の直近3年を曜日別に数えて、並べて確かめる