式場インスタの質問スタンプは、答えをハイライトに貯めて使う
式場のInstagramで、ストーリーズに質問スタンプを置いているアカウントを見かけます。「結婚式について聞きたいことはありますか?」という、あれです。置くのは簡単で、二人から質問が届くと反応があったように見えます。ところが、届いた質問にその場でストーリーズで答えて、24時間たったら消えて終わり、という使い方をしている式場が多いように僕は感じています。
結論から書きます。質問スタンプの価値は、質問に答えた瞬間ではなく、答えを残して次の二人に見せたところで決まります。届いた質問は、見学前の二人が実際に引っかかっている点の一覧です。それをハイライトに貯めていけば、プロフィールを開いた別の二人が、自分と同じ疑問の答えをすぐ見つけられます。逆に、答えて消すだけなら、質問した1人にしか効きません。この記事では、質問スタンプの置き方、答える順番、ハイライトへの貯め方、続けるか止めるかを決める数え方を整理します。
先にお断りしておくと、質問スタンプの返信数や、そこから見学予約につながる割合を示した公開調査は、僕は見つけられていません。以下の数字はすべて、考え方を説明するための仮置きです。実在の式場の実績ではありません。自分の会場の数字に入れ替えて読んでください。また、Instagramの機能や表示は更新されることがあるので、操作の細かい点は実際の画面で確かめてください。
質問スタンプで集まるのは、他では聞かれない疑問
まず、なぜ質問スタンプなのかを整理します。式場への質問の入口は、ほかにもあります。公式サイトのフォーム、電話、LINE、DMです。ただ、どれも「問い合わせる」という少し重い行動です。名前や連絡先を伝える、式場の人から返事が来る、断りにくくなるかもしれない。そう考えて、見学の予約を入れる前の二人は、聞きたいことを胸にしまったままにしやすい。
質問スタンプは、その手前を拾えます。ストーリーズの画面から、指一本で、短い文を送るだけです。送った側の名前は式場に見えますが、答えをストーリーズに載せるときは、質問文だけが載り、送った人の名前は出ない形にできます。この「恥ずかしくない」「営業されなさそう」という軽さが、フォームには書かない種類の疑問を引き出します。
たとえば、次のような質問です。
- 親が高齢で、階段が多いと困るのですが大丈夫でしょうか
- 友人が少なくても、広い会場でさみしくならないでしょうか
- 見積もりに入っていない費用は、あとから何が出てきますか
- 他の式場と見学を重ねても、嫌な顔をされませんか
どれも、フォームに書くには少し勇気が要る質問です。そして、同じことを思っている二人は、きっと他にもいます。これが、質問スタンプの本当の使い道だと僕は考えています。
置き方は質問を絞るほど集まる
質問スタンプの文言は、初期設定のままだと「質問を送ってね」のような広い問いかけです。広い問いかけは、何を聞いていいか分からず、送るのをやめる人が増えます。
そこで、問いかけの範囲を絞ります。式場で見学前の二人が引っかかりやすい場面を、一つずつ区切って出します。
- 「親を連れていくか迷っている方、気になることを聞いてください」
- 「見積もりの見方で分からないところを聞いてください」
- 「見学に行く前に、これだけは知りたいことを聞いてください」
ポイントは、誰の何の悩みかが分かる文にすることです。範囲が絞ってあると、自分のことだと思った二人が、迷わず送れます。広く募集して少ししか集まらないより、狭く募集して中身の濃い質問が集まるほうが、あとで使いやすい。
置く頻度は、週に1回で十分です。毎日置くと、同じ人にしか届かず、質問の種類も尽きてきます。週に1回、テーマを替えて置く。これだけで、ひと月に4種類のテーマの疑問が集まります。
答えるときは、1つずつ短く、結論から
質問が届いたら、答えます。ここで気をつけたいのは、答え方が公式サイトの文章のようになってしまうことです。
質問スタンプに来る疑問は、日常の言葉で書かれています。それに対して「弊会場では、〜でございます」と返すと、一気に距離ができます。ストーリーズの1枚で見せる答えは、次の順番が読みやすいです。
- 質問文をそのまま出す(スタンプの機能で、質問が画面に載ります)
- 答えの結論を最初の1行で言う(「大丈夫です」「追加で出る費用は3つあります」)
- 理由や条件を2〜3行で足す
- 別の質問に続けるときは、次の1枚に分ける
1枚に詰め込まないことです。ストーリーズは指でどんどん送られます。長い文は読まれません。1枚1答にしておくと、あとでハイライトに入れるときも、並べ替えやすくなります。
答えられない質問も来ます。料金の個別の条件や、日によって変わる空き状況などです。その場合は、無理にストーリーズで答えず、「個別の条件で変わるので、見学のときに実際の見積もりでお答えします」と、答えられない理由と、答えが出る場面を書いておきます。これも、見学の理由の一つになります。
答えの中身は、事実だけにします。確かでないことを書かないのはもちろん、「他の式場より安い」「人気No.1」のような比べる表現は避けます。数字を出すときは、自社の見積もりや運営の実績から出したものだけです。
24時間で消す前に、ハイライトへ
ここが、この記事でいちばん言いたい部分です。
ストーリーズは24時間で消えます。ただ、答えたストーリーズは、ハイライトに追加すれば残せます。僕が見ている範囲では、質問に答えるだけで満足して、ハイライトに入れていないアカウントがかなり多い印象です。もったいない。
入れ方には、コツがあります。質問ごとに別のハイライトを作ると、丸が増えすぎて、プロフィールが散らかります。かといって、1つのハイライトに全部入れると、中が長くなって探せません。前の記事でも書いたとおり、ハイライトは見学前の疑問の順に並べるのが基本です。質問スタンプの答えも、その並びに合わせて入れます。
- 料金や見積もりに関する答え → 「料金」のハイライトの末尾に足す
- 親や友人の同席に関する答え → 「当日の流れ」か、新しく「親と一緒に」の丸を作る
- 他の式場との比較に関する答え → 比べ方の質問は、事実の説明だけを「見学のQ&A」に入れる
「Q&A」という1つの丸を作って、そこに質問の答えをすべて貯める方法もあります。始めやすいのはこちらです。貯まって20枚を超えてきたら、テーマごとに分ける。この順番で十分です。
もう一つ、見落としやすいのが、ハイライトの表紙とタイトルです。「Q&A」だけだと、中身が分かりません。「よく聞かれる質問」「聞いてみた」など、二人が自分から開きたくなる名前を付けます。
続けるか止めるかを決める数え方
質問スタンプは、続ければ続けるほど手間がかかります。答えを作る、1枚ずつ整える、ハイライトに入れる。担当者の時間を使う以上、続けるか止めるかの基準を持っておきたいところです。
見るのは、次の3つです。
- 届いた質問の数(週ごと)
- そのうち、ハイライトに入れた答えの数
- ハイライトのQ&Aの閲覧数と、見学予約フォームでの「Instagramを見た」の回答
仮に、次のような記録が取れたとします。数字は考え方を示すための仮置きです。
| 週 | 届いた質問 | ハイライトに入れた答え | Q&Aの閲覧 |
|---|---|---|---|
| 1週目 | 12 | 5 | 40 |
| 2週目 | 8 | 3 | 55 |
| 3週目 | 5 | 2 | 70 |
| 4週目 | 3 | 1 | 85 |
この仮の記録で読み取れるのは、届く質問は減っていても、Q&Aの閲覧は増えているということです。つまり、送る人は減っていますが、貯めた答えを読む人は増えている。この形なら、質問スタンプは「質問を集める道具」から、「貯めた答えを育てる道具」に役目が移っています。この場合は、置く頻度を月に1〜2回に減らして、ハイライトの整理に時間を回すほうが合っています。
逆に、届く質問が減り、閲覧も伸びず、予約フォームの「Instagramを見た」にも変化がないなら、スタンプを置く手間は割に合っていません。その時点で止めて、ほかの打ち手に時間を移します。止める基準を先に決めておくと、続けること自体が目的になるのを防げます。
見学予約フォームに「どこで当会場を知りましたか」「Instagramのどこを見ましたか(投稿・ストーリーズ・ハイライト)」のような1問を入れておくと、数え方が楽になります。ここは、予約フォームの項目を増やしすぎない注意とのバランスです。選択肢1つで答えられる形にしてください。
質問スタンプで気をつけること
最後に、事故を防ぐために、守りたい点をまとめます。
個人が特定される形で載せない。 質問文には、名前や挙式予定日、勤め先などが書かれてくることがあります。答えのストーリーズに載せる前に、個人が分かる情報は消します。
他社の名前が出た質問は、比べずに答える。 「◯◯会場と迷っています」と書かれたときは、その会場のことには触れず、自社の条件だけを説明します。他の会場と比べる表現は避けます。
確かでないことは、答えを急がない。 質問に答えるまでに時間がかかってもかまいません。間違った答えをストーリーズに載せると、ハイライトで残ってしまい、訂正に手間がかかります。
特典や期限で誘わない。 「質問してくれた方に特典」のような企画は、集まる質問の質を下げます。景品目当ての質問は、見学前の本当の疑問ではありません。
まとめ
- 質問スタンプは、フォームや電話では出ない、見学前の二人の疑問を拾える
- 問いかけは「誰の何の悩みか」まで絞ると、送ってもらいやすい
- 答えは、結論を最初の1行に置き、1枚1答で短くする
- 答えて消すだけにしない。ハイライトに貯めて、次の二人に見せる
- 続けるかどうかは、届いた質問数ではなく、貯めた答えの閲覧と予約フォームの回答で決める
- 個人情報、他社との比較、特典での誘いは避ける
