集客

式場のインスタのプロフィール文は受けたい二人を名指しして書く

式場のインスタのプロフィール文は、受けたい二人を名指しして3行で書く。僕はこれが、投稿を1本も増やさずにできる、いちばん安い直し方だと思っています。

プロフィール文は150字しか書けません。その狭い場所に、多くの式場は会場名、住所、営業時間、「ご見学はDMへ」を並べています。間違いではありません。ただ、フィードの投稿を見て「もう少し知りたい」とプロフィールを開いた二人が、ここで知りたいのは別のことです。「この式場は、自分たちのような二人を受けてくれるのか」です。

この記事では、プロフィール文を何のために書くのか、3行に何を入れるのか、何を外すのか、そして効き方を前提つきの計算でどう見積もるのかを書きます。

プロフィール文は「入口の看板」として読まれる

プロフィールを開く人は、投稿を見て気になった人です。つまり、すでに興味がある状態です。その人が最初に目にするのが、名前、アイコン、プロフィール文、リンクです。ここで数秒のうちに、「この先を見る」か「戻る」かを決めます。

このとき二人が頭の中でやっているのは、情報の収集ではなく、仕分けです。

  • 自分たちの人数や雰囲気に合いそうか
  • 予算の感覚が近そうか
  • 見学に行く価値があるか

住所や営業時間は、行くと決めた後に必要になる情報です。仕分けの段階で必要なのは、「誰のための式場か」です。

飲食店でいうと、看板に店名と住所だけが書いてある店と、「少人数の個室ごはん」と書いてある店では、前を通る人の入りやすさが違います。結婚式場のプロフィール文も同じで、受けたい二人を名指しした一文があると、当てはまる人が足を止めます。

名指しすると、当てはまらない人は離れる。それでいい

名指しを怖がる式場は多いです。「少人数向け」と書くと、大人数の二人が離れるのではないか、と考えるからです。

ただ、これは数の問題というより、誰に見学に来てほしいかの問題です。大人数の披露宴を得意としない会場が、全員に好かれる文面を書いても、来館した後の説明で「うちは少人数向けで」と言うことになります。来てから分かるより、プロフィールで分かったほうが、二人にとっても式場にとっても無駄がありません。

反対に、少人数も大人数も受けられる会場なら、名指しは1つに絞らなくて構いません。「30人の会食から」「100人の披露宴まで」のように、幅で名指しする書き方もあります。

大切なのは、書いてあることが、実際の見学での説明と一致していることです。プロフィール文で期待を作って、来館後に違うと分かれば、見学の印象が悪くなります。

3行の組み立て

150字は、3行に分けると読みやすくなります。1行ごとに役割を決めます。

1行目:誰の、どんな結婚式のための式場か。 受けたい二人と、得意な形です。「家族と友人30人までの、食事を中心にした結婚式」「ホテルでも神社でもない、庭のある一軒家の式場」のように、会場の形が思い浮かぶ言い方にします。

2行目:他と違う点を1つ。 一度に複数を言うと、どれも残りません。「挙式から食事まで、移動のない1フロア」のように、事実で言える違いを選びます。形容詞(素敵な、温かい、上質な)は、他の式場も全部使っているので、違いになりません。

3行目:次の一歩。 「見学・相談はリンクから」のように、行き先を1つ書きます。リンクは見学予約ページや、フェアの予約ページに合わせておきます。トップページに飛ばすと、そこで迷って離れます。

住所と営業時間は、リンク先かGoogleマップの表示に任せて、プロフィール文からは外して構いません。インスタの「連絡先」ボタンや所在地の欄に入れておけば、必要な人はそこで見つけます。

避けたい書き方

プロフィール文でよく見かけるものの中で、効きにくいものを挙げます。

  • 会場名と地名だけで終わる。 地名は名前に入っているか、所在地の欄に出ているので、重複です
  • ハッシュタグを大量に並べる。 プロフィールでタップする人はほとんどいません。150字を使う価値のある場所に、これを置くのはもったいないです
  • 「最高の1日を」「一生に一度の」のような決まり文句。 どの式場も書けるので、選ぶ手がかりになりません
  • 受賞歴や掲載媒体を並べる。 事実なら書いて構いません。ただし1つに絞ります。並べるほど、一つひとつが軽く見えます
  • 複数の連絡手段を並べる。 電話、DM、LINE、メールを全部書くと、どれを使えばよいか迷います。見学予約への入口は1つに寄せます

また、絵文字を行頭に置いて飾る書き方は、好みの問題です。ただ、読みやすさの面では、行頭の記号で区切るより、短い文を改行で分けるほうが、スマホでは目に入りやすいと思います。

書く前に、見学で聞かれた言葉を3つ集める

プロフィール文を書く前に、材料を集めます。新しく調べるものはありません。

  1. 直近の見学で、二人が最初に口にした言葉を3つ書き出す。 「人数が少なくて」「両親が高齢で」「あまり派手にしたくなくて」のようなものです
  2. 成約した二人が、決め手として話した言葉を3つ書き出す。 担当者の記憶やメモで十分です
  3. その中から、会場の実際の強みと重なるものを選ぶ。 重ならない言葉は書きません。会場が応えられないことを書くと、見学で説明がずれます

この3つの言葉が、1行目と2行目の材料になります。式場側の言葉ではなく、二人が実際に使う言葉で書くところがポイントです。同じ会場でも、「アットホーム」と書くより、「親族15人が同じテーブルで食事できる」と書いたほうが、当てはまる二人に届きます。

名前欄と、リンクの先も一緒に見る

プロフィール文だけを直しても、周りがずれていると効きません。次の2つは、同じ日に見直します。

名前欄。 インスタの名前欄は、検索にかかる文字が入る場所です。会場名だけでなく、「会場名|地域名 少人数の結婚式」のように、探されたい言葉を一つ足せます。ただし長いと途中で切れるので、20字前後に収めます。地域名と結婚式の形が入っていれば、会場名を知らない二人が検索したときに見つかる余地が生まれます。

リンクの先。 プロフィール文の3行目で「リンクから」と書いたなら、リンク先はその約束どおりの場所にします。見学予約ページがスマホで読みやすいか、入力項目が多すぎないか、実際に自分のスマホで開いて押してみます。プロフィールで気持ちが動いても、リンク先で入力に手間取れば、そこで離れます。

そして、プロフィール文は一度書いたら終わりではありません。季節や受けたい二人が変わったら、書き換えます。 たとえば、秋冬に少人数の会食を強化するなら1行目をそこに寄せ、春に大人数の披露宴を増やしたいなら幅を広げる、といった具合です。年に2回、見学の件数が落ち着く時期に見直すのが現実的です。

効き方を前提つきで見積もる

ここからは見積もりです。数字はすべて僕が置いた仮の前提で、実在の調査の値ではありません。自分の式場の数字に置き換えてください。

前提は次のとおりです。

  • プロフィールの月間訪問数:500
  • 見学予約ページへ進む人の割合:現状6%、書き直したあと8%(仮説)
  • 予約ページに進んだ人のうち、実際に見学を予約する割合:25%
  • 見学した人のうち、成約する割合:35%

この前提で計算します。

現状 書き直したあと
予約ページに進む人 500 × 6% = 30 500 × 8% = 40
見学予約 30 × 25% = 7.5 40 × 25% = 10
成約 7.5 × 35% ≒ 2.6 10 × 35% = 3.5

差は、月に見学予約が2.5組、成約が約0.9組です。ただし、これは「6%が8%になる」という仮説の上に立っています。2ポイント上がる保証はありません。

この計算から言えることは、2つです。

1つ目は、費用がほぼゼロの施策だということです。作業はプロフィール文の書き換えだけで、広告費は1円もかかりません。もし効果が仮説の半分の1ポイントでも、見学予約は月に1組ほど増える計算です。

2つ目は、効果の大きさは、プロフィール訪問の数に比例するということです。訪問数が少ない場合は、この直しの効果も小さくなります。その場合はプロフィール文より先に、フィードの投稿でプロフィールを開く人を増やすほうが先です。

3か月で確かめる方法

  1. 直す前の数字を控える。 インサイトで、プロフィールの訪問数と、プロフィールのリンクのタップ数を、直近1〜2か月分メモします
  2. 3行で書き直す。 同時にほかの施策を始めないようにします。同じ月に広告やキャンペーンを重ねると、何が効いたか分からなくなります
  3. 訪問数に対するリンクのタップ数の割合を、同じ季節で比べる。 繁忙期と閑散期をまたいで比べないようにします
  4. 見学予約の申込みで「何を見て知りましたか」にインスタと答えた人の数を見る。 リンクのタップ数より、こちらが本命です

3か月たっても割合が動かなければ、1行目の名指しがずれている可能性があります。見学で聞いた言葉に戻って、書き換えて、もう1サイクル試します。

まとめ

  • プロフィール文は、投稿を見て気になった二人が「この先を見るか」を仕分ける入口の看板
  • 住所と挨拶より、受けたい二人を名指しした一文のほうが、当てはまる二人の足を止める
  • 名指しで離れる人がいてもよい。来館後にずれるより、プロフィールで分かるほうが双方に無駄がない
  • 3行に分ける。1行目は誰のための式場か、2行目は事実で言える違い1つ、3行目は見学予約への入口1つ
  • 決まり文句、ハッシュタグの羅列、受賞歴の並べ、連絡手段の並べは外す
  • 材料は、見学で二人が最初に口にした言葉と、決め手として話した言葉から取る
  • 効果は仮の前提で見積もると、月に見学予約が2.5組、成約が0.9組ほどの差。確かめるのは3か月、同じ指標で前後を比べる