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式場の受賞バッジが期間切れになったら、外さず年表にして残す

口コミサイトで受賞した式場は、公式サイトのトップや見学予約ページにバッジを貼ります。貼った直後は誇らしいのですが、問題はその1年後です。翌年の発表で新しい受賞式場が決まると、去年のバッジは「古い賞」になります。取れた年は更新すればいい。取れなかった年に、去年のバッジをどうするか。ここで判断を決めていない式場が多いと感じています。

僕の考えは、期間が切れたバッジは、外さずに、受賞年を並べた年表にして残す、というものです。ただし、年表にするには条件があります。この記事では、外す・そのまま残す・年表にして残す、の3つを二人の目線で比べ、仮の前提で試算し、管理表と見学での答え方まで、期間切れの運用に絞って整理します。

試算に出てくる訪問数や予約率は、説明のために僕が置いた仮の数字です。調査から引いたものではないので、自社の数字に置き換えて読んでください。

受賞は「状態」ではなく「ある期間の出来事」です

まず、賞の性質を確認します。口コミサイトの年間の賞は、決まった期間の口コミを集計して決まります。たとえば、みんなのウェディングの「年間 本番・下見・ゲスト 口コミランキング 受賞式場2026」は、公開されている情報では、対象期間が2025年4月1日から2026年3月31日までです。

つまり、「2026」と付いた受賞は、「今も1位」という意味ではありません。「2025年4月から2026年3月までの口コミで、その賞に選ばれた」という過去の出来事です。2027年の発表で、また別の式場が選ばれます。

バッジを貼る側は、このことを頭では分かっています。ただ、貼ったバッジは画像1枚になり、画像1枚は期間の情報を失います。賞の名前だけが残り、「いつの賞か」が消える。これが、期間切れが問題になる最初の理由です。

もう一つの理由は、サイトの中で貼る場所が増えることです。最初はトップだけでも、料金ページ、フェア予約ページ、会場紹介のページと、少しずつ増えます。賞が新しくなったとき、すべての場所を直すのは意外と大変で、直し忘れた場所に古い賞が残ります。

確かめに行った二人は、期間の古さをどう受け取るか

バッジをクリックして口コミサイトの発表ページに行く二人は、少数かもしれません。ただ、その少数は、式場を真剣に検討している二人です。つまり、成約に近いところにいる二人が、バッジの根拠を確かめている可能性が高い。

その二人が見るのは、次の3点だと考えられます。

  • 賞の対象期間はいつか
  • 今、この式場は発表ページに載っているか
  • 公式サイトに書いてある言葉と、発表ページの言葉が合っているか

期間が3年前のまま、書き方も「口コミ第1位」としか書いていない場合、二人は「今は違うかもしれない」と考えます。式場が嘘をついているとまでは思わなくても、「古い情報を平気で出す式場だ」とは思う。そして二人が心配するのは、バッジそのものより、「この式場は他の情報も古いままではないか」という点です。料金ページの金額、特典の期限、営業時間。確かめにくい情報ほど、確かめられる情報の古さから推測されます。

ここが、バッジを貼ったまま放置するのが「何も貼らない」より悪くなりうる理由です。貼っていなければ、二人は比べようがありません。貼ってあって古ければ、比べたうえで減点されます。

3つの選択肢を比べる

期間が切れたバッジの扱いは、3つに分かれます。

1. 外す

いちばん簡単で、いちばん安全です。古い賞を見せることはなくなります。

デメリットは2つあります。1つは、過去の実績が見えなくなること。もう1つは、受賞できない年が続くと、二人から見て「ずっと何も評価されていない式場」に見えやすいことです。実際には、口コミ評価が高く保たれていても、賞という形がなければ、見た目では伝わりません。

2. そのまま残す

何もしない選択肢です。作業はゼロですが、前の章で書いたとおり、確かめに行った二人に減点されます。期間が書いていない場合は、さらに危うくなります。

3. 年表にして残す

受賞したときの期間を書いて、年ごとに並べる形です。たとえばこういう並べ方です。

  • 2024年度(2024年4月〜2025年3月) 〇〇エリア 口コミ評価 受賞
  • 2025年度(2025年4月〜2026年3月) 〇〇エリア 口コミ評価 受賞

大きなバッジは「現在の受賞」だけに使い、過去分は文字の年表で小さく並べます。受賞できなかった年は、その年を空けるのではなく、年表に載せません。年表には、受賞した年だけが並びます。

この形なら、確かめに行った二人は、書いてあるとおりだと確認できます。「いつの賞か」が最初から書いてあるので、古さを隠していることにもなりません。過去に複数年受賞していれば、「継続して評価されている」という情報にもなります。

年表にして残すときの条件

年表は、何でも並べればいいわけではありません。次の条件を満たすものだけを載せます。

発表ページを示せる賞だけを載せる。 賞の運営元が公開している発表ページや、受賞通知を保存してあるものだけです。口頭で聞いた、昔の担当者が貼っていた、というものは載せません。

賞の名前と範囲を、運営元の表現で書く。 「口コミ第1位」と略さず、「〇〇エリア」「本番の口コミ部門」のように、賞が対象にした範囲を一緒に書きます。範囲を書かない年表は、かえって疑われます。

3年を超えた分は、載せる理由を決める。 古い賞を並べるほど、「今の評価」から離れます。目安として、直近3年分に絞り、それより前は外す。または、「過去の受賞」という見出しで別枠にする。いずれにしても、基準を先に決めておけば、その場で迷いません。

受賞が途切れた年を、隠さない。 2024年度と2026年度が載っていて、2025年度が抜けている。それは自然なことです。無理に「受賞多数」のような言葉でまとめず、年表の形を変えません。

仮の数字で、放置と年表の差を見る

作業に見合うのかを、仮の前提で見ます。以下の数字はすべて、僕が置いた仮定です。

  • 見学予約ページへ来る二人が、月に1,200人
  • 今の予約率が2.0%
  • 予約した二人の来館率が80%
  • 来館した二人の成約率が35%

古いバッジの放置で、予約率が0.1ポイント下がる(2.0%から1.9%)と仮定します。

  • 減る予約は、1,200人 × 0.1% = 1.2件(月)
  • 来館は、1.2件 × 80% = 0.96組
  • 成約は、0.96組 × 35% = 約0.34組(月)、年に直すと約4組

逆に、年表の形にして、確かめに行った二人の減点がなくなる分だけ、予約率が0.1ポイント戻るとします。同じ計算で、年に約4組です。

年表の作業は、最初に1時間、あとは年に2回、各30分ほどの確認です。1時間3,000円と置くと、初年度でも6,000円、翌年からは3,000円です。年4組という数字は、仮の置き方によって0組にも8組にもなりますが、作業に対する損は小さいので、試す価値はあります。

注意点は、この試算では、放置から戻すだけの効果しか見ていないことです。年表は、新しく受賞したときの上積みを狙うものではなく、期間切れの事故を防ぐ保険のようなものです。

運用に落とすための小さな決まり

管理表を1枚だけ作る。 列は6つ。賞の名前、運営元、対象期間、対象範囲、発表ページのURL、貼っているページの一覧。表に載っていないバッジは、サイトに貼らないというルールにします。

確認の日を年2回に決める。 口コミサイトの年間の賞は、年度が替わる4月と、発表が出そろう頃に動きます。確認の日は、4月と10月のように半年ごとに置き、表の期間が切れていないかを上から見ます。確認するのは、バッジが貼られているページが、表のとおりかどうかです。

貼る場所を3か所までに絞る。 トップ、見学予約ページ、会場紹介のページ。場所が増えるほど、直し忘れが増えます。

大きいバッジは「現在の受賞」専用にする。 期間が切れた瞬間に、大きなバッジは外し、年表に移します。移し替えの手順を、管理表の隣にメモしておくと、担当者が替わっても回ります。

見学で聞かれたときの答えを、1文で言えるようにする。 「この賞はいつのものですか」と聞かれたときに、「2025年4月から2026年3月までの口コミ評価で、〇〇エリアの中で選ばれました。次の発表は来年の春です」と言える。これが言えるなら、貼っているバッジは安心して使えます。言えない担当者がいるなら、研修より先に、バッジを年表に直すほうが早いです。

賞が取れなかった年に、何を置くか

年表にして残すと、受賞がない年の空白が気になります。そのときの置き場所も決めておきます。

口コミの引用を、同じ場所に置く。 賞の代わりに、実際の口コミの一文を出所つきで置きます。出所は口コミサイトの名前と、その口コミが書かれた時期です。賞が取れない年でも、枠は消えません。

口コミの件数と平均点を、確認日つきで置く。 「2026年11月時点 口コミ〇件、平均〇点」のように、確認した日を添えます。数字は、自分で口コミサイトを開いて確認したものだけを使います。

この2つは、賞ほどの見栄えはありません。ただ、枠が消えないので、受賞のたびにページの作りを変える必要がなく、運用が続きます。

まとめ

  • 受賞は「ある期間の出来事」。画像1枚にすると期間が消え、1年後に古いバッジが残る
  • 確かめに行った二人は、成約に近い。古い賞は、貼らないより減点される
  • 期間切れは、外すより、受賞年を並べた年表にして残すのがよい。期間と範囲を運営元の表現で書く
  • 年表に載せるのは、発表ページを示せる賞だけ。載せる年数の基準を先に決める
  • 仮の前提では、放置で年4組前後が減る計算。年表の作業は初年度でも数千円
  • 管理表1枚と年2回の確認で回す。見学で聞かれたときの1文を、担当者が言えるようにする